2023年12月20日に発覚したダイハツ工業の車両認証試験の不正問題がまだまだ記憶に新しいですが、新たに豊田自動織機では、ディーゼルエンジンの出力試験で不正行為が行われていたことが明らかになりました。
これを受けて、豊田自動織機が開発を担当したディーゼルエンジンを搭載している10車種の出荷を一時停止することが発表されました。
対象となった10車種の中には、人気車種である『ランクル』や『ハイエース』なども含まれるため、
「トヨタの出荷停止はいつまで続くの?」
「不正による今後の影響は?」
など気になる方もいらっしゃると思います。
今回は、そんな豊田自動織機での不正の影響と、出荷停止になった車種、また、出荷停止がいつまでつづくのかについて深堀してみました。
この記事でわかること
・豊田自動織機の不正による【トヨタ】出荷停止はいつまで続く?
・豊田自動織機の不正で出荷停止の【トヨタ】車種は?
・豊田自動織機の不正の影響は?
【最新】豊田自動織機の出荷停止情報
エンジンの認証試験の不正を受けて出荷停止となっていた豊田自動織機ですが、2月28日に
3月4日からすべてのラインの生産が再開されると発表されました。
これは、2月27日に国土交通省が、ディーゼルエンジンの出荷停止指示を解除したことを受けて決定されました。
豊田自動織機の生産ラインについては、後述に詳しく述べますが、いなべ工場の第1ラインと、岐阜車体の第1ライン以外の4つのラインは、すでに2月13日から稼働が再開していました。
3月4日から、稼働が再開する上記2ラインは、人気車種『ハイエース』の車体などを担当しているため、これでハイエースの販売の見通しもたってくるかもしれません。
ちなみに、トヨタでは「GDエンジン」搭載車の生産も、3月11日から再開すると発表しています。
「GDエンジン」搭載車を3月11日から生産再開する。国土交通省が対象エンジンの出荷停止指示を解除したことを受けて対応する。
豊田自動織機の不正による【トヨタ】出荷停止はいつまで続く?
トヨタ自動車は、現在のところ国内生産の該当車種の出荷停止を当初、
1月29日から、2月1日までの期間
と発表していました.
現在までの経緯はこちら。
2月1日 | 国内4工場の停止延長を発表 |
2月5日 | 2/9までの停止延長を発表 |
2月9日 | 出荷を停止していた工場の一部ライン (吉原工場の第1第2ライン、富士松工場の第1ライン、岐阜車体工業の第2ラインの計4ライン) を2月13日から再稼働すると発表。 残りの2ライン(いなべ工場の第1ラインと、岐阜車体の第1ライン)の出荷停止は2/23まで延長すると発表。 |
2月28日 | すべてのラインを3/4から再稼働すると発表。 |
ちなみに・・・
ダイハツの出荷停止は、昨年12月末からはじまり、2024年1月19日には基準適合性を確認できた車種から順次、出荷停止の処分が解除されています。
このダイハツの例をみると、今回のトヨタ車の車の出荷停止も、基準適合性を判断する調査を受け、安全性など確認できたものから順次出荷停止が解除されていくものとおもわれます。
半月~1か月くらいでしょうか。
トヨタも生産再開までに1カ月を要しました。
豊田自動織機の不正で出荷停止の【トヨタ】車種は?
トヨタが、豊田織機に開発を委託していた自動車用ディーゼルエンジンのうち現在のところ、3機種の出力試験で違反行為があったため、該当するエンジンが搭載された車両は一時出荷停止の措置が取られることとなりました。
トヨタは世界中で自動車シェアがあるので、全世界で10車種(そのうち日本で販売されていたのは6車種)が出荷停止となります。
不正があったエンジン別に車種の一覧をまとめてみました。
この他に、同一ラインで生産する「アルファード/ヴェルファイア」などの生産も一時停止されるようです。
1GD搭載
1GDというエンジンを搭載した車種は以下の通りです。
日本での人気車種であるランクルやプラド、ハイエースなどにも搭載されていたんですね。
- ランドクルーザー
- プラド
- ハイエース/グランエース/エース/ボンゴブローニイバン(マツダ)
- ダイナ/デュトロ(日野)
- ハイラックス
- フォーチュナー
2GD搭載
2GDというエンジンを搭載しており、出荷停止となった車種は以下の通りです。
- ハイラックス
- イノーバ
F33A搭載
F33Aというエンジンが搭載されていて、出荷停止となった車種は以下の通りです。
- ランドクルーザー 300
- LX500d
豊田自動織機の不正の影響は?
自動車メーカー大手のトヨタ自動車のグループ内での不正の発覚が相次いでいますね。
ダイハツの認証試験不正が記憶に新しいところですが、豊田自動織機でも認証試験をめぐる不正のニュースが報道されました。
豊田自動織機は、もともとは、フォークリフト用エンジンの認証試験をめぐり、調査委員会によって調査がすすめられていました。
ですが、その調査により、フォークリフト用エンジンだけでなく、自動車用ディーゼルエンジン3機種の出力試験におても、不正があったことが明らかになりました。
出荷停止の影響
これを受けて、該当するディーゼルエンジンを搭載して車種は出荷停止の措置が取られることになりました。
トヨタ自動車CEOの佐藤氏によると、この出荷停止により影響を受ける車の台数は、
月換算で世界で計3万6000台、国内で7000台に上るようです。
当初予定していた出荷停止期間よりも10日以上延長しているので、この影響はさらに大きくなっていると思われます。
自動車業界への影響
現在、日本での自動車販売シェア1位に君臨し続けているトヨタ自動車ですが、
今回の一連の不正問題を受けて、自動車業界での立ち位置が大きく変わっていきそうです。
この件を受けて、安全試験が適切に行われるよういい方向に変わっていってくれることを願います。
世界への影響
今回の組織ぐるみでの認証試験の不正は、そもそも自動車に乗る人の安全への信頼を大きく損なうものです。
これは、もはや、トヨタという会社ブランドにとどまらず、日本製品全体の信頼を下げるものになると思います。
日本の製造業の皆さんが古くから築き上げてきた、日本製品の質の良さという誇るべき部分が傷つけられてしまったかと思うととても残念な気持ちになります。
「真面目で勤勉で不正をしない」というのが日本人の誇りで、こういう、特に製造業(ましてやトヨタ)での不正は、金融やITなど他の業界での不正よりも日本人のプライドを傷つけるんですよね。本当に残念。 pic.twitter.com/HWqYIdmqDH
— Doug@宮古島🐕 (@doughimself) January 29, 2024
日本の工業製品は、中国の商品と違って質が悪いな、と言われる射程に入って来た。
— エリック C (@x__ok) January 30, 2024
トヨタ会長 グループ不正をおわび#Yahooニュースhttps://t.co/kxbBS4Nv9W
まとめ
いかがでしたでしょうか。
「【トヨタ】出荷停止はいつまで?車種は?豊田自動織機の不正の影響まとめ」
として調査してみました。
- 【トヨタ】出荷停止は、現在のところ未定(2月5日に出荷停止期間について再判断)
- 【トヨタ】出荷停止の車種は、10種類(国内では6車種)
- 豊田自動織機の不正の影響は、自動車業界だけでなく世界における日本の信頼もゆるがしそう
トヨタは、2月21日に「ランドクルーザー」「カローラクロス」およびレクサス「LX600」の3車種(32,948台)のリコールも発表しました。
今後ますます影響がひろがっていきそうです。
車は、居住地域によっては、生活になくてはならないものですし、車の安全性は必ず担保されるべきものです。
様々な認証試験を行ってくれているという信頼の上で、私たち消費者は車を選び日々乗っています。
今後、不正についてはしっかりと調査してもらった上で、今後の自動車業界がいい方向に転換してくれることを望みます。